Rosso di Montalcino・Poggio di Sotto・2018
商品名:ロッソ ディ モンタルチーノ
生産者名:Poggio di Sotto
品種:サンジョベーゼ グロッソ
地域:イタリア>トスカーナ
カテゴリー:赤
容量:750ml
(以下、インポーター資料より)
ひと口目で分かりやすく「おいしい!」と思うようなワインではありません。
パワフルな果実味のファーストインパクト、ありません。リッチな厚み、濃いタンニンもありません。
…なのに、なのに何故、奥行きも、奥底も見透かせないくらいひたすらに深いのか。そんなワインです。
砂糖漬けのチェリーやラズベリーに薫り高いドライハーブ、薫香と生肉の野性的なニュアンスが混ざり合うファーストアロマ。個人的には、塩と赤紫蘇だけで漬けた昔ながらの梅干しのような印象も受けました。
口に含んだ瞬間に感じるドライフルーツのように詰まった甘さと優しい酸、じんわり、じんわりと広がり続いていく旨み。重量感などはまるでなく、口に入れた瞬間拍子抜けするくらいに軽やかなタッチなのにその後の深みが途方もない…ブルゴーニュどころか、同じイタリアのピエモンテでも出会えない、幻惑的なまでの不思議な味わい体験が待ち受けます。
そして脅威は少なくとも抜栓2時間後以降から…「凄い」としか言いようの無い圧倒的な香りが。徐々に酸も存在感を増し、旨みと最高のバランスが構築されていきます。
Poggio di Sotto
優美でフィネス溢れる、最高峰のブルネッロ
ポッジョ・ディ・ソットは、伝統派ブルネッロ・ディ・モンタルチーノを代表するワイナリー。彼らは、ガンベロ・ロッソでは幾度も最高評価のトレ・ビッキエリを受賞し、目を見張るほどの輝かしい受賞歴を誇るブルネッロ最高峰の造り手です。非介入主義の栽培・醸造と、昔ながらの大樽を用いた長期熟成という伝統的製法により生み出される、透明感があって優美な唯一無二のスタイルは、国内外のワインラヴァーを魅了し続けています。
伝説的な2人のエッセンスが生き続ける、最高峰のブルネッロ
ポッジョ・ディ・ソットは、1989年に設立された、伝統派ブルネッロ・ディ・モンタルチーノを代表する造り手。現在のワイナリーの地位を築き上げたのは、ワイン好きが高じて第2の人生をワイン造りに捧げた前オーナーのピエロ・パルムッチ氏です。パルムッチ氏はミラノ大学と協力し、土壌にあった最高のサンジョヴェーゼ・クローンを選択するなど学術的な視点から栽培、醸造を実践しました。
そして醸造責任者として活躍したのは、イタリアの名醸造家、故ジュリオ・ガンベッリ氏。あのソルデラや、レ・ぺルゴーレ・トルテといったサンジョヴェーゼの最高峰も手掛け、ブルゴーニュのアンリ・ジャイエ氏、イタリアのジャコモ・タキス氏に並び称される傑出した人物です。長年の経験と天才的なテイスティング能力をもとに、伝統的な手法でサンジョヴェーゼのピュアな魅力を引き出し、「サンジョヴェーゼの巨匠」とも称されていました。
2011年に経営権は、パルムッチ氏からコッレ・マッサーリに移ります。コッレ・マッサーリのオーナー、クラウディオ・ティーパ氏は、トスカーナにソットを含む4つのワイナリーを所有し、DOCモンテクッコのカステッロ・ディ・コッレ・マッサーリでガンベロ・ロッソの2014年最優秀生産者に選出されたこともある、名門ワインファミリーのトップです。
ティーパ氏はポッジョ・ディ・ソットへの熱い思いから、6年もの交渉を経て、ワイナリーを所有するという夢を実現。「パルムッチ氏とジュリオ・ガンベッリ氏が築いたソットのスタイルはパーフェクトだから何も変えない。」と語るように、今もなお伝説とも言える2人のスタイルを引き継いでワイン造りを実践しています。
多様なテロワールの畑で手掛ける、低収量を実現するブドウ栽培
ポッジョ・ディ・ソットは、モンタルチーノの境界となるオルチャ川の近くに位置しており、48haもの敷地のうち、20ha余りの急斜面にブドウ畑が広がっています。畑は標高200m~400mの場所に位置。標高約1700mのアミアータ山からの冷風と、川を通り渡ってくる海からの冷風という2つの冷却効果を受けています。そのため湿気がたまらず病害のリスクヘッジにもなり、ブドウの生育に理想的な昼夜の寒暖差を実現しているのです。
土壌も畑によって異なっており、標高の高いところは砂質粘土土壌、川に近い標高の低いところは砂利混じりの粘土質土壌になります。標高や土壌の多様性や理想的な昼夜の寒暖差により、成熟と酸の見事なバランスを備えたワインを造り出すブドウが生まれるのです。
栽培に関しては、サンジョヴェーゼ・グロッソのみを育てています。ブドウの樹齢は15〜45年と他ワイナリーに比べて高く、コルドン仕立て(短梢剪定)を採用。さらに50%以上のグリーンハーヴェストを行うことにより、1haあたり3tとブルネッロ・ディ・モンタルチーノの規程である8tよりも低収量で、高品質なブドウ作りを実現。また、グリーンハーヴェストにてカットされた熟す前のブドウは土に還して肥料にするなど、環境に配慮したブドウ栽培を実施しています。