Meursault Tilletes・Bernard Bonin・2019

商品名:ムルソーティレ

生産者名:Bernard Bonin

品種:シャルドネ

地域:フランス>ブルゴーニュ

カテゴリー:白

容量:750ml

¥78,000
 
¥78,000
 

ムルソーの斜面上部に位置し力強いワインを生み出す区画。東~南東向きの0.83haの畑で樹齢は平均50年。透明感のあるミネラルに力強い黄色系果実が混ざり合うアロマ。口に含むと甘みと厚みが印象的で、美しい酸と洗練されたミネラルが程よく全体を引き締めている。雑味のないクリアな果実に塩味を感じさせる余韻が長く楽しめる。

 
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Bernard Bonin

ベルナール・ボナンはムルソーの南端に位置し、現在七代目当主であるニコラ・ベルナールと妻ヴェロニクによって運営されている。畑は7ha所有、シャルドネのみが植えられている。畑のほとんどがムルソーにあり、村名畑はクロ・デュ・クロマン、ティレやリモザン、一級畑はジュヌヴリエールとシャルム、加えてピュリニーの一級畑(ガレンヌとフォラティエール)という珠玉のラインナップを持つ。 こうした素晴らしい畑は1998年にニコラの妻ヴェロニクの家系から相続したものであるが、実は彼女の祖父は当時ドメーヌ・ミシュロの当主で、ヴェロニクの母は祖父の3人娘のうちの1人であった。3人とも初めは皆祖父に仕えていたが、1998年にドメーヌを3つに分けることにし、そのタイミングでヴェロニクの母から畑を取得し、ベルナール・ボナンとしての歴史がスタートした。
ワイン造りにおけるフィロソフィーは「可能な限り自然に」である。栽培は認証なしのビオディナミで天体のカレンダーを用い、極力人の手の介在は避けるようにしている。土への鍬入れを頻繁に行うが、それは「土は生きており、呼吸を必要としている」ためであり、冬の間でさえも鋤入れを決して怠らない。収穫に関しては、ニコラはいつもムルソー村で一番初めに収穫を始める一人であるが、これはフレッシュさを保つためで、「コート・ド・ボーヌの白には豊かさとミネラルが備わっており、この二つをエレガントに結びつけるためには酸が必要」とベルナール。この酸はブドウ由来の自然な酸でなければならず、この酸がなければバランスの悪いワインになるため収穫のタイミングにはひと際注意を払っている。 セラーでもあくまで自然な手法にこだわり、天然酵母での発酵、SO2は極力控える。熟成は樽で約15ヵ月、その後ステンレスで数か月。新樽は10%程度のみ使用。ボナンはキュヴェごとに樽を変えずに使い続けるという方法をとっており、例えばジュヌヴリエールに使用した樽は翌年もその次もジュヌヴリエールにだけに使われる。これは、ワインは樽一つ一つによって微妙に異なった反応を示すため、一貫性を保つために畑ごとに毎年同じ樽を、という彼らの並外れたこだわりが伺える。その後は月のカレンダーに従って瓶詰の直前におり引き、自然な清澄、安定化を行うため人の手によるフィルターや清澄は一切しない。
ニコラはムルソーのバタリーなキャラクターはもともとのテロワールの個性というよりは、むしろ現代の醸造技術によるものと考えており、それを示すかのように彼らのワインはパワフルさ、濃厚さよりもミネラルとエネルギーにあふれている。ムルソー本来のテロワールの個性が前面に出た、まさに職人芸と呼ぶにふさわしい作品である。 そんな彼らのワインは生産量の低さ、希少性の高さからメディアに出ることはほとんどなく、評価誌やサイトを探してもほとんど情報が出てこない。ごく一部の愛好家の間でのみ知られていたボナンだが、品質向上とともに今や感度の高いソムリエやブルゴーニュ愛好家たちがこのライジングスターを見逃すまいと注目している。生産量が限られており、日本に入ってくる数量もごくわずかであるのが心苦しい限りだが、真のブルゴーニュ愛好家こそ絶対に手にすべきムルソーの秘宝である。