Achille・Case Corini・2020
商品名:アキッレ
生産者名:Case Corini
品種:バルベーラ・ネッビオーロ
地域:イタリア>ピエモンテ
カテゴリー:赤
容量:750ml
ピエモンテの偉大な自然派カーゼ コリーニが、バルベーラにネッビオーロをブレンドして造る「アキッレ」。「健全なブドウをセラーに持ち込めたのなら、ヒトがその後ですべきことは必要最低限で済む。それよりむしろ、“健全なブドウ”をセラーに持ち込む事の方が、遥かに難しい…。」という考えのもと、持続可能な農業による栽培と、カンティーナではSO2も含め、醸造に関しての添加等を行わない、徹底したこだわりで造られます。
コスティリオーレ ダスティの標高250メートルに広がる畑に1950年前後に植えられたバルベーラとネッビオーロ。一部アルベレッロ仕立てのものもあります。厳しく選別しながら手摘みで収穫後、カンティーナに運び、除梗。野生酵母により大樽で自然発酵。約6~9週間のマセラシオンを行い、その後大樽で30~36ヶ月間熟成させます。
カーゼコリーニのロレンツォコリーノ博士は大量のエネルギー消費を伴う現代の大規模な農業に対して異を唱え、『持続可能な』 農業の重要性を地質学を専門とする学者の立場から説き、その証明の場として、家業でもあったブドウ栽培とワイン造りを行っています。
Case Corini
埋もれていた驚愕の造り手
ダンディーでロマンチストで、そしてお茶目な教授ことロレンツォ コリーノのワイナリー、カーゼ コリーニ。 彼、そして彼のワインとの出会いは色々な意味で衝撃的でした。
ボストン出身の女性で、イタリアワインへの深い造詣と、知らない造り手はいないんじゃないか、というくらいの顔の広さを持つ方がいまして、その彼女がロレンツォを紹介してくれたことがきっかけでした。彼女曰く「バルベーラで酸化防止剤を全く使わないワインを造っていて、畑は恐ろしく樹齢が古く、とんでもないこだわりで農作業もしていて、etc…。自家消費レベルでなくワインを造っている人で、そんなにこだわってやって、高品質のワインを造っているのに、造り手の間で語られることがない…。」
始めは、少し大袈裟なんじゃないかと思うほどでした。そんなすごい造り手が、世に出ずに本当に埋もれているはずがないと。しかし、2003年アンジョリーノの家で「ラ バルラ1997」を初めて飲んだ時の動揺は今でも忘れられません。「なんだこれ、バルベーラで造ったアマローネじゃん。」というようなことをコメントしたはずです。完熟というより、過熟させたかのようなブドウの香り、恐ろしいまでの果実味、ヴォリューム、アルコールがあるのに凄く飲み進む…。頭の中では?が付いたまま、数年経った2006年秋、ついに彼と出会います。そうしたら話の合うこと合うこと!農業に関すること、ヒトと自然…本当に腑に落ちることばかりで、会話が楽しくて楽しくてしかたがありませんでした。
ロレンツォは大量のエネルギー消費を伴う現代の大規模な農業に対して異を唱え、”持続可能な” 農業の重要性を地質学を専門とする学者の立場から説き、その証明の場として、家業でもあったブドウ栽培とワイン造りを行っているのです。
論理的ないない尽くし
畑では年2-3回のボルドー液の散布以外は一切の農薬を使用せず、無施肥、不耕起、無除草を実践。5-10年に1回程度、ブドウの株の周りの土を起こしています。畝の所などは完全に不耕起で、雑草を年2-3回刈るだけ。そして樹齢の高い樹から、圧倒的な凝縮感、熟度のブドウを収穫しています。
セラーでも、人為的関与はできる限り避けるようにしており、長期間の醗酵・マセレーションを行い、できるだけ樽の移し替えも行わず、醸造からボトリングでのどの過程においても酸化防止剤を使用しません。畑でもセラーでも “ないない尽くし” の感のあるロレンツォ、”絶対やらないんだ!” という感じに肩をいからせてやっていないのではなく、論理的な観点から “やらないこと自体が理にかなっている” と判断しやっていないように見受けられます。先人の教えの中にとても深い含蓄があることを経験から学び、そこに科学的な裏づけも取っているのです。
持続可能なワイン造り ~畑編~
ロレンツォが良く使う言葉に”Sostenibile(持続可能)”というのがあるのですが、いい言葉だと、いつも感心してしまいます。